やっとここまで・そして   

家づくりの仕事で、新築祝いに参加できるのはとても嬉しいことです。
もてなしのご馳走も大変嬉しいことですが
私が一番感じることは
その家に住むご家族の再スタートの時に同じ場所に居ること。
同じ場所というより、一緒に創り上げた家で空間の心地よさと人の温かさに触れることができて、仕事人としても、ひとりの人間としても幸せです。

人生の中では1~2年のお付き合いは短いものです。
でも、そこには凝縮した人生の縮図を感じ取ることから始まるのが私の家づくりです。
単純に部屋数いくつ?予算はいくら?といった表面的なものでないところから関わっていきます。

新築祝いを開いてくださったHさん。
とても大変な人生をこれまで歩いてこられました。
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家を建てると考えながらも、心も体も前に進めない時期があったようです。
家づくりはすごいポジティブパワーが必要です。
友人から、私の存在を知ってすぐに会いに来て下さいました。
「ご縁があったらこの方の力になりたい」
の気持ちが通じてスタートし
昨晩、お祝いの席に座るところまできました。

家づくりを通して、ご親戚や友人、そして私たちの力は彼女の原動力に火をつけました。
「Hさん、新しい家でどんなことをやりたいですか?夢は?」
「笑っている自分を想像した時、何しているときですか?」
の質問にしばらく沈黙が。

そして、「絵本を読んでるときが幸せです。若い頃は絵本作家になりたかった」
と少し、不安げに話を始められました。
それから色んなことをお聞きして
図書館のようなコーナーを色んな場所につくることに。
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心の底に沈めていた人生の夢が家をつくることによって
少しずつ浮上してきたHさん。
とてもハッピーな知らせを引越しの打合せをするときに聞きました。
「念願だった司書の仕事が4月からできそうです。募集で面接を受けてきました。
この年齢だし大丈夫かな?」
「大丈夫!駄目ならまた次に向かって進みましょう!」
女性で年齢を制限される再就職はとても厳しいことです。でも、彼女ならやれると思っていました。
そして、
今。
私の予想通り、図書館で頑張って仕事を始めました。毎日10冊ずつ位の本を持って帰りチェクしているそうです。
彼女にはそれだけの夢と力があったのです。
人生の苦難で、少し忘れていただけ。

Hさん!やっとここまできましたね。
これまで波乱万丈の人生と思ったことも、あなたの力で乗り越えられることだったのです。
昨夜、テキパキと動く姿を見てそう感じました。
そして、
これからの人生を「本と人を繋ぐ」ことに向けてゆっくり進んでくださると信じています。

少し離れたところから応援していますよ。空楽のみんなも。
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by k2kikiya | 2008-06-29 10:14 | 家づくり

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