顔が見える仕事   

昨日テレビを観ていたら、3億円近い豪邸の欠陥住宅を取材していてた。
10年前に建てて、年々壁のひびやドアのゆがみ、雨漏れなどがひどくなり、4年前に裁判で施工した会社を訴えたそうだ。
でも、まだ責任の所在はっきりしていない。

観ていて可愛そうな奥様の顔、と家の状況。

設計事務所、元受業者、下請け業者、この三者のそれぞれの言い分。

設計事務所・・・建築確認は申請して、ちゃんと受理された。その後は元受業者が現場を仕切っていたので自分はタッチしていない。元受業者に口を出すと次の仕事がもらえない。

下請け業者・・・自分達は元受業者の言うとおりするだけ。

元受業者・・・お客さん承諾のうえで進めた工事です。

???この実態が一般の方に理解できるかな?
建築物には構造に大切な柱が何十本と不足している。建築確認時の図面と、下請けに渡された図面には大きく違う点が何箇所もある。

10年前のことを考えるとありえるかもしれない。
あねは事件を思い出した。木村建設と検査機関のことも。

私は前職で国土交通省指定住宅性能評価機関で働いていました。
仕事の内容を分かりやすく説明すると、「欠陥住宅を無くすため、現場施工を検査する民間会社」

検査内容が厳しかったので、最初はマンションを建てる業者や地元の工務店、ハウスメーカーからうっとおしく思われ、検査依頼は少なかったです。
検査が厳しいのは「命を守る家」として住む人のことを考えているからです。

でも、あねは事件が起きてから、超多忙の毎日だったと元同僚が話していました。

民間のしがらみのない検査機関に工事途中、何回も検査してもらい、合格の認定を受ければ
3億円近い豪邸も欠陥住宅になることはなかったはずなのに・・・。
家族が仲良く暮らすために建てた家が今では震度4の地震が来たら倒壊するかもの不安から、子供達は危ないので、別居していると奥様は泣きながら話していた。
本当にお気の毒。
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この写真はちょうど1年前の5月の様子。
お客さまが家を工事する前に転勤が決まり、ご主人だけ東京に行かれることとなりました。
そこで、「顔が見える仕事」をと考え、家創りに関わる主なメンバーが集合して食事会を企画したのです。

施主ご夫妻、建築家、施工会社の現場監督、大工の棟梁、インテリアコーディネーター、建築プロデューサー、そして、土地探しでお世話になった不動産会社の社長まで。
その日は不動産屋ではなくニュージシャンに変身していました。
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それぞれが、お客さまと家創りに関して顔を見ながら話をする場があればきっとお客さまは安心するはず。プロとして仕事に責任を持った人たちの集まり、建てる家に誰が「暴利と手抜き」を計算するでしょうか?

私がハウスメーカーをやめて、検査機関を経て、お客さまに合った、少人数のプロジェクトチームを組んで、家創りをやっていることが、どれだけ意義があることか昨日の番組を観て再確認しました。

家創りをどこへ頼むかは、展示場の有無や広告の多さ、社員の数や社屋の大きさが基準ではありませんよね。
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by k2kikiya | 2007-04-25 07:24 | 家づくり | Comments(0)

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