生きる素地力   

山に2泊すると、何かが再生されたと感じる。
自然の中にあるエネルギーが、私の素地力を充電してくれているように感じる。

ひとりの時間は、特に心の再生にもなる。

先日、全国放送のテレビ番組で、高齢化の進んだ熊本人吉の過疎の村に、40代の家族が高齢者サポートの仕事で、移り住んだ様子を観た。

林業を営んで家族を養ってきた85才の老人男性は、いまだに往復4時間かけて歩き、山に入り木の手入れをしていた。誰も後継者はいない森林に一人で入って。

「世の中が便利になったら、暮らすのが不自由になった」と話す。

意味深い言葉です。
先人たちは、自然の中で活きる知恵を得て、生活してきました。家を建てる時は、山から木を伐採して建てる。
これがもう外材や運輸の利便性が良くなり、地元の材料を使わずに出来る時代になったのです。
地元の林業で生計を立てることも困難になり、後継者も減る。
その影響は、森林の荒廃につながり、自然災害や、環境汚染にまで繋がっていく時代になりました。

この老人の言葉には、その意味が含まれている様に感じました。

ひとり暮らしのおばあちゃんが、ネズミにガスコンロの電気線をかまれたので、町まで修理に持って行きたいと、サポートの人に頼みました。
彼女は、もう5日もガスコンロを使っていないそうです。
どうやって料理したのか尋ねると
「七輪を焚いて、ごはんを炊いたり、料理をしてたよ」と笑って答えるのです。

ふたりの老人の表情、言葉を聞いた時、考えさせられました。

便利な時代に生れた私達から次の世代には「生きるたくましさの素地力」が備わっていない」と。

山小屋にいると、それを痛感します。

「便利は何かを退化させている」と。

熊本市内の街のど真ん中で「お金」さえあれば生きていける。と思ってきた人生。

でも、少しずつその価値観が崩れています。私のこころの中で。

豊かさの意味も。
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by k2kikiya | 2015-08-04 08:13 | ひと | Comments(0)

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