言葉のパワー   

器季家カフェをオープンすることを後押ししてくれたのは、建築家の安藤忠雄氏です。
直接会話をしたわけではありません。
森林を守るNPO団体が熊本に招き講演会をしたのです。
その講演会で、安藤氏は本を売りました。
その本の売り上げは、福島の人達への寄付金にされました。

ちょうど、器季家カフェのオープンを検討中に震災が起きました。
そして、その数カ月後に安藤氏の講演会が熊本であったのです。

講演会を聞くのは2回目でした。
非常に速いテンポで、爽快に物事を判断して語られます。
聞いている方も、笑いあり、うなずき、目標に向かって頑張ろうと思わせてくれる人です。
講演会の最後に、司会者の方が、「質問はありませんか?」と言われ、観客席からの質問者の内容が
「熊本に新幹線が開通しましたが、経済効果は期待できるでしょうか?」でした。
安藤氏の答えは
「出来ないでしょ!行政や補助金をあてにしても、一時のもの。商店街の皆さんや、町民の方が、ひとり、ひとり意識を高く持って、熊本案内人として、熱い態度や言葉で観光客をもてなすことが大事。そうでなければ、鹿児島まで直行になるでしょうね」
と、苦言と思えるアドバイスをして下さいました。

熊本の城下町で歴史ある建造物が、どんどん壊され、マンションと駐車場になっていく現実を「何とかしたい」の個人力の無力さに、少々疲れていました。
でもその時、私は吹っ切れました。市に町屋再生に関して、色々相談をしていましたが潔く諦めました。
「あきらめる」とは、明らかに認めるということ。今の現状を認めること。
行政補助金をあてにせず、器季家カフェのスタッフ全員が出来ることで、町屋再生と熊本を県外に伝えていこうと決めたのです。個人力と借金からのスタートで。

あの時、安藤氏の質問への回答を聞いていなかったら、ここまで踏ん張ってこれなかったかもしれません。
くまモンではなく、ばかモンの覚悟も無かったかも。
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先日、建築関係の雑誌コーナーに、この本がありました。
3年前の講演会での言葉のパワーを思い出して、買いました。
まだ現役で活躍されている方の言葉です。会話を楽しむように読んでいます。

いつも私が考えていることを、安藤氏も語っていた。
本の言葉を抜粋

「出来ない理由」ではなく、「どうしたら出来るか」を考える
やりたいことを見つけたら
まずは、そのアイディアを実現することだけ考える。
現実問題としてどうか
ということは、後で考えればいい。


「安藤忠雄の言葉」著者 佃俊男 発行所 株式会社 イースト・プレス
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by k2kikiya | 2014-12-20 08:51 | ひと | Comments(0)

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